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ジャニーズ性被害問題を放送したテレビ局は?被害者一覧など

2023年4月12日のカウアン・オカモトさんの記者会見を受け、潮目が大きく変わったジャニー喜多川氏による性加害問題。

この問題を1990年代から追っている週刊文春では、今回特集を組み、新たな証言を次々と報じています。

イギリスの国営放送BBCも全世界に向けて「Predator:The Secret Scandal of J‐Pop」という番組を放送し、世界中でこの問題を取り上げています。

では、日本のテレビ局はどうでしょうか?

ほとんどテレビで話題になっている様子はありませんよね。

そこで本記事では、今回の性加害の問題の概要と、テレビ報道の状況、週刊文春に告発した被害者の一覧についてまとめました。

ジャニーズ性加害問題とは?

2023年4月12日、元ジャニーズJr.の岡本カウアンさん(現カウアン・オカモトさん)が、ジャニーズJr.当時に受けた性加害問題について記者会見をしました。

内容は、ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏が、当時ジャニーズJr.のメンバーであった岡本カウアンさんに対して性的な行為を行っていたというもの。

この発表により、一気に世間がこの問題に注目するようになったのです。

しかし、実際には既に1990年代に、週刊文春が特集を組んでいました。

最初の大きな動きは1999年の週刊文春

1999年、週刊文春がジャニー喜多川氏の性加害問題について14週にわたり掲載。

これが発端となり、当時の国会でもこの問題が取り上げられました。

これに対して、ジャニーズ事務所は週刊文春を相手に名誉棄損による約1億円の損害賠償を求めて裁判を起こします。

裁判の結果としては、

一審(東京地裁):週刊文春の敗訴(性的加害は認めず、880万円の損害賠償を命ずる)

二審(東京高裁):週刊文春の勝訴(性的加害があったことを認め、損害賠償は100万円台に減額)

三審(最高裁):週刊文春の勝訴(ジャニーズ事務所の上告を受理せず)

となりました。

ここで、当時、一審の週刊文春の敗訴は大きく報道されましたが、二審の週刊文春の勝訴はほとんど報道されなかったようです。

これって、、、マスメディアとジャニーズの関係に大きな闇を感じずにはいられませんよね。。。

転機は2023年3月、BBCの報道

2023年3月7日、イギリスの国営放送「BBC Two」において、ジャニーズ性加害問題に関する特集が1時間にわたって放送されました。

タイトルは、「Predator:The Secret Scandal of J‐Pop(プレデター~Jポップの秘密のスキャンダル)」

Predatorとは「捕食者」という意味ですが、ここではジャニー喜多川氏を指してそう呼んでいます。

Predator(プレデター)といえば、映画「プレデター」を思い出す人も多いのでは。

あまり良いイメージのないこの言葉を使って表現したあたり、BBC(世界)は非常に深刻な問題だと認識していたことがうかがえます。

そしてこの放送を機に、週刊文春は再度特集を組みます。

この頃からネットニュースでも取り上げられ始め、世間が改めて認識するようになります。

そして、あの記者会見に繋がったのです。

事態が大きく動いた岡本カウアン氏の記者会見

2023年4月12日、元ジャニーズJr.の岡本カウアンさんが記者会見を開き、自身が受けた性加害について発表しました。

ここで注目すべきは、記者会見を開いた場所。

主に外国メディアに対して記者会見を行う「日本外国特派員協会」で会見を行ったのです。

これについて、岡本カウアンさんは次のように述べています。

今回、週刊文春の取材を受け、「日本のメディアは残念ながらこの問題について極めて報じにくい状況にある。BBCが報じたように、外国のメディアなら取り上げてくれるのでは」と言われ、この記者会見を受けることになりました。

カウアン・オカモト氏記者会見

この記者会見を受け、何のしがらみのないネットニュースでは、瞬く間に今回の問題が報道されます。

この記者会見を機に、さらに実名・顔出しで週刊文春に告発する元ジャニーズJr.の方が出始め、この問題がさらに日本全体で周知されるようになりました。

より詳細な説明は、Youtubeで

オリエンタルラジオの中田敦彦さんのチャンネル「中田敦彦のYoutube大学」で、

  • なぜBBCはこの問題を報道したのか
  • なぜ2000年代のジャニーズ事務所の敗訴から今回まで主要メディアは無視してきたのか
  • 法律的な問題点
  • グルーミングとは?

など、大変詳しく説明されています。

背景や経緯を含め、きちんと理解したい方は動画を拝見することをおススメします。

報道したテレビ局は?

今回の岡本カウアンさんの記者会見を受け、在京テレビ局が初めて報道した日付やメディアは次のとおりです。

テレビ局報道のあった日メディア備考
NHK4月13日ニュース番組内記者会見の翌日
日本テレビ4月14日自社Webメディア「日テレNEWS」
TBS4月21日、22日、23日
5月11日
「ニュース23」(4/21、5/11)
「ニュースキャスター」(4/22)
「サンデーモーニング」(4/23)
フジテレビ4月23日自社Webメディア「FNNプライムオンライン」
テレビ朝日4月22日「スーパーJチャンネル」
テレビ東京4月14日自社Webメディア「テレ東BIZ」

最も早くテレビで放送したのが、NHK。

その後、約10日ほど経ってからTBSとテレビ朝日も放送しています。

ただ、その時の報道内容は、どちらかというとジャニーズ事務所側の発表コメントを中心とした内容となっていたようです。

しかし、その後TBSは報道姿勢を改めた放送を行います。

5月11日放送の「ニュース23」において、日本のテレビとしては初めて10分程度にわたって今回の問題を特集しました。

内容は、ジャニーズ事務所への忖度のない、岡本カウアンさんの記者会見内容を踏まえた中立的なものでした。

JCASTニュースによると、

 小川アナは「はたして報道機関がどれだけ、こうした被害を報道してきたのか。少なくとも私たちの番組ではお伝えしてこなかった現状があります」とメディアの報道姿勢を振り返り、「その中でカウアンさんのこの発言は非常に重く、この言葉には向き合わなければならないと感じています。今後番組では、こうした訴えをしっかりと受け止め、報道していきたい」と結んだ。

TBS、ジャニーズ性加害疑惑で異例の自己批判「カウアンさんの言葉は非常に重い」 news23で「報道していきたい」: J-CAST ニュース【全文表示】

と、在京テレビ局として唯一、今回の件に対し真摯に向き合うことを明言しました。

これまで、ほとんど報道してこなかったテレビ局が初めて毅然とした態度で報道したことは、大変大きなことだと思います。

おそらく、ここに至るまで社内で様々な議論や分析などがあったのだろうと推測します。

これまでの日本の全テレビ局の報道姿勢に、大きな風穴を開けた今回の報道は本当に勇気のいることだったと思います。

これを機に、日本のテレビ局が変わるのか、しっかりと注目していきたいですね。

これまでの週刊文春への告発者は?

5月13日現在、11人の元ジャニーズJr.の方が週刊文春に告発しています。

  • ハヤシ氏(仮名)(BBCでも放送)
  • リュウ氏(BBCでも放送)
  • 平本淳也氏(BBCでも放送)
  • 30代後半A氏
  • 30代B氏
  • 30代後半C氏
  • カウアン・オカモト氏
  • 20代後半D氏
  • 20代後半E氏
  • 30代後半F氏
  • 橋田康氏

ここで取材に応じた方々は本当に苦渋の決断であり、相当な覚悟と勇気が必要な判断だったことと想像します。

岡本カウアンさんによると、かなりの人数が被害を受けていたであろうとのことですので、これからも新たに取材に応じる方が出てくる可能性はありますね。

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