
オリエンタルラジオの中田敦彦さんのYouTubeチャンネルで話題になっている松本人志さんへの提言。
一言でいうと、
松本人志さんが多くのお笑いの大会で審査員をしていることに対し、審査員の価値基準を多様化するために、いくつかの審査員を辞めませんか、
というのが今回の提言となっています。
これに対し、多くの芸人さんや有名人が反応し、賛否両論が巻き起こっています。
中田敦彦さんは動画の中で何を語ったのか。
本記事では、この「松本人志氏への提言」動画の内容をまとめてみました。
黄色の付箋が中田敦彦さんのコメント部分です。
導入:M-1などの賞レースに関する小ネタ
動画の冒頭は、M-1をはじめとする賞レースの現状について説明されています。
=================
- M-1の開始当初は結成10年目までの芸人が対象だった
- 島田紳助さんが、10年売れなければ辞めた方がいいという思いで10年となった
- 一旦、M-1は終了するが、改めて芸歴の幅を広げ、15年目までの芸人を対象として再開。
- M-1の芸歴拡大とThe Second(結成16年以上)の開始により、全年代の芸人がいずれかの大会に出場可能となった。
売れるためにはM-1しかないという芸人が多くなった、とも中田敦彦さんは言っています。
この現状に中田敦彦さんは、
- お笑いは漫才だけじゃない。
- 漫才が偉いわけではない。
とするも、「M-1は漫才が偉いというふうにした」とおっしゃっています。
- M-1以前、ボキャブラの時代は漫才よりもショートコントやコントが多かった。
漫才やコント、その他の演芸はすべてフラットである一方で、漫才と落語を比べたときに、昔は落語の方が偉かったそうです。
- 落語家は出番が黒い文字で書かれ、漫才師やマジシャンは赤などの色付きで名前が書かれた。
- これは、落語という演芸をにぎやかす色物と位置付けられていたため。
また、M-1と同時期に放送された日本テレビ『エンタの神様』についても言及しています。
- エンタの神様は、テレビバラエティなのでジャンルはなんでもいい。
- でも漫才は時間が短く、伝わりにくいという理由で、コントが主体となった。
- エンタ芸人の方が一発屋が多いというイメージがあるかもしれない。
- エンタでその後も活躍する人もいれば、M-1決勝出ても一発で終わってしまう芸人もいる。
- でも一発屋とは言われない。
こういった現状に、中田敦彦さんは、「若手がM-1に集中しすぎて、逆にチャンスをつぶしていないか。」と疑問を呈しています。
賞レースの審査員とは
話は、M-1などの大会の審査員に移ります。
==================
- 他の大会に比べ、M-1は圧倒的に審査員に光が当たる。
- 審査員がなんて言うかが超重要
- 特に松本さんだよね
- もっと点数入っても良かったよね、といえば、順位が低くてもものすごくフォーカスされることがある。
- 審査員に力があって、審査員に光が当たる。
こう話したうえで、次のようにもおっしゃっています。
- M-1での松本さんのコメントはすごく強かった。
- 松本さんがあらゆる大会にいる。IPPONグランプリ、すべらない話にもいる。
- 松本さんがあらゆる大会を主催し、顔役になっていった。
そして、中田敦彦さんは、「賞の審査員がその業界で最も偉い」とし、
- 芥川賞も審査員をやってる作家が一番偉い。
- なぜなら、この文学が一番イケてると、規定できるから。
と、芥川賞を例に出し、「審査員は権力」としていました。
松本人志氏の審査員としての問題点
続いて、松本人志さんの審査員としての問題点に言及しています。
M-1の成功とは?
- 松本さんは、漫才の『M-1』、コントの『キングオブコント』、大喜利の『IPPON』、漫談の『すべらない話』にもいる。
- 全ジャンルの審査員長が松本人志さん。
- 他の業界では考えられないくらいの独占状態。
- 松本さんが面白いって言うか言わないかで新人のキャリアが変わる。
このような現状に、中田さんは「これは業界のためにはならない」という考え。
- 各大会の審査員長が同じでは、1つの価値基準しかなく、それ以外の才能は全部こぼれ落ちることになる
- とはいえ、それでうまくいったんじゃないか、という議論はあると思う。
- しかし、M-1の成功とは、『ネクストスターを発掘すること』、『松本人志さんを超える芸人を見出すこと』
- M-1が始まって20年たつ。
- 松本人志さんを超える芸人は出てきたか?
- 賞レースの審査員をやる芸人が出てきたのなら、成功と判断できるが、新しく始まったThe Secondのアンバサダーも松本さん。
- ということは、松本さんを超える芸人さんは見つけられていないのでは。
価値観への介入
さらに、The Secondで松本人志さんが務めるアンバサダーについても説明されています。
- 通常、ブランドのアンバサダーは『広告塔』としての役割。
- 一方で、松本さんは、評価に介入していくタイプの人。
- それが浮き彫りになったのが
- The Secondでマシンガンズさんのネタがウケたのに対し、
- 松本さんは「紙を出すのはどうなのかな」と言ったこと。
- これが、価値観への介入。
これは、The Second準決勝での場面かと思われます。

マシンガンズさんがネットの自分たちの書き込みを読み上げて、それに対してツッコミをいれるというもので、A4用紙ほどの紙を持ってネタを披露していました。
中田さんは、
- M-1でも、松本さんが「もっと受けても良かったどな」、「もっと点数が入っても良かったけどな」って発言したときに、点数はもっと高くあるべきなんだ、点数がもっと入っても良かったんだ、という価値観への介入があった。
中田敦彦さんは、「それ(価値観への介入)が積極的に求められているから審査員になったのかもしれないが」としたうえで、
- 今回は審査員ではないにもかかわらず、価値感に介入していった。
と指摘しています。
しかし、この時は価値観への介入を客票が跳ねのけ、マシンガンズが勝ちました。
さらに、中田敦彦さんは、テツandトモさんも例に出します。
- テツandトモさんが、決勝でリズムネタをやった。
- この時も漫才じゃないなどと、いろいろ言われた。
そして中田敦彦さんは、お笑いについて次のようにも述べています。
- お笑いは大衆演芸で、より大きな笑いを取った方が勝ち。
- ウケたら勝ちなのに、このウケ方はどうなんだろう、という審査員の好みとか思想が優先されている状態。
- お笑いでウケたかどうかよりも、漫才じゃないという理由で落ちることがある。
そして、”ディスる”ことについても言及。
- あれは面白くないな、というのは業界にとって悲劇
- 松本さんが「あれ面白くないな」と言う時って、売れている者に対していう。
- 松本さんの著書「遺書」で、売れてるナインティナインをめちゃくちゃこき下ろしている。
このような「あれ面白くない」という発言が度々あることについて、「業界にとって損失なんじゃないかと思う」と指摘しています。
そして、
- 漫才以外の演芸が向いている人は売れていようがいまいが認めない。という風潮があると思う。
- それでも、M-1の延長のような大会ができ、そこに松本さんが来るというのはどうなんですか。
- せめて微笑んで観ててほしいが、介入はしないでください、と。
松本人志氏への提言
いよいよ、松本人志さんへの提言です。
=============
- 正直、審査員をやりすぎなんじゃないか。
- M-1だけに絞った方がいいのではないか。
- これは、僕のただの意見です。
- リズムネタで売れ、音楽ネタで紅白に行き、教育YouTuberである中田敦彦が言ってます。
- 松本さんが一切評価していただけないことで何とか生き延びてきて、さらに吉本興業から独立した一匹狼中田敦彦が申し上げている
- 審査員をやりすぎてしまっている。
- すくなくとも、松本人志さん以外の価値観を持つ人たちにそのハンドルを渡すことでお笑い界に新しい価値観や新しいスターができる場を作ることがお笑い界全体への貢献になるのでは、というのが私の提言。
The Secondについても
- 少なくともThe Secondは違うフォーメーションで行ってほしかった。
- それができる人もいらっしゃるんじゃないですかね。
とし、
- 爆笑問題さんに1個でもお譲りいただけないですか?
- 僕、爆笑問題さんにはハマる自信があるので、そこでは褒められるんじゃないかと思う(笑)
さらに、昨今のジャニーズ事務所の問題も絡めて次のようにおっしゃっています。
- 松本さんに対して何もモノが言えない雰囲気がある。
- ジャニーさんが生きている間に言えよ、というが、生きてる間には言えない。それが問題。
- 松本さんの映画を面白いか面白くないか、芸人は誰も言わない。
- 全員が押し黙ったように口をつぐんでいる。
- 松本さん審査員やりすぎじゃないですか、って思っても言えない。
- なぜか?皆、それぞれの大会で賞をもらっているから。
- その大会の審査員長(松本さん)から賞をもらっているから、何も言えない。
- これ言える人は、どれも賞をもらっておらず、影響力を持っている人。
- (松本さんに対して)審査員ちょっと何個かやめてくれませんか。
- 松本色が濃すぎて、おなか一杯になっちゃってるんじゃないか、と思ってる。
松本人志さんの映画に対する論評
つづいて、話は松本人志さんの映画の論評に移っていきます。
===============
- 映画を撮ったことない奴が論評するなという意見もあるが、松本さんも映画を撮る前に著書『シネマ坊主』で映画評論をやっていた。
- だから、撮ってなくても映画評論してもいいですか。
そして、突然、霜降り明星の粗品さんに話が振られます。
(粗品さんは出演されていません。あくまで視聴者としての粗品さんへの声掛けのようです)
- これ見てる粗品君どう思う?
- 粗品君はこのチャンネルをよく見てくれている。
- 粗品君はM-1もR-1も取っていて、大喜利も強い
- でも言えないよね。
- 会社にも借金などの恩があるし、言えない。
これに対しては、相方のせいやさんが怒りのツイートをされています。
- 俺は何も賞は持っていないし、松本さんが大好きな、後輩との飲み会も一度も言っていない。
- 飯もおごってもらったこともないから、言っちゃう。
- 以前、ブログで書いたことあったけど、ブログで書くことは卑怯だと言われた。
- ただ、直接言う機会もない。
- YouTubeでいうのは卑怯?
としたうえで、映画については、
- 正直、面白かった。
- でもそれ以外のことが気になっちゃった。
- ワイドナショーコンビでやるんだ、
松本さんがアンバサダーやるんだ、
マシンガンズさんに言っちゃうんだ、
というのが気になっちゃって、、、
最後に:この動画について
最後に、この動画の収益化の話などでまとめています。
================
- 収益化は止めます。金稼ぎに利用したと言われたくないから。
- なんでこんな空気になっちゃったんだろうね。他のどの先輩とも全然違う。
- 松本さんがいないところで、松本さんのエピソード語っているのを聞いたことある?
- イジる感じとかないよね。
さらに、中田さんのお笑いに対する発言についても、
- 中田で笑ったことねえから、お前が何を言おうが響かねぇ。中田は芸人じゃない。などと言う人がいる
- 誰だれは芸人じゃないという定義がどんどん狭くなってるから、なんか元気ないんじゃないですか。ていう
- スター発掘になってるのかどうなのか、というのが大事。
最後は、
「何とか生き延びて、文句を言えるようになりました。このあと私がどんな目に合うのか、ぜひお楽しみに!」
という言葉で締めくくっています。
松本人志さんの反応は?
今回の中田敦彦さんの提言に対し、松本人志さんはどのような反応を示したのでしょうか。
松本人志さんは、ツイッターで次のように発信されています。
ということで、もしかすると中田敦彦さんと松本人志さんとサシで意見交換の場が持たれるかもしれませんね。
そして、YouTubeで報告がある可能性もありますね。